FPSで勝つためにキーボードを選ぶなら、「反応速度」と「入力精度」は絶対に妥協できないポイントです。その答えとして、多くのプロが選んでいるのがWooting HE60+です。
Wooting HE60+は、ラピッドトリガーとアクチュエーション調整を備えた磁気スイッチ搭載キーボードとして、FPS界隈で圧倒的な支持を集めています。
実際にVALORANTやCS2のプロシーンでは、無印や80HEも含むと使用率が7割を超えるとも言われる定番モデルです。

「本当にそこまで違いが出るのか?」「価格に見合う価値があるのか?」そう感じているFPSプレイヤーも多いと思います。
私自身、複数のFPS向けキーボードを試してきましたが、入力のキレと止めやすさにおいて、Wooting HE60+は別次元に感じました。
本記事では、Wooting HE60+の特徴・旧60HEとの違い・強み・注意点を整理しつつ、どんなプレイヤーにおすすめできるキーボードなのかを、分かりやすく解説していきます。
「キーボードでエイムやキャラコンを安定させたい」そんな方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
Wooting 60HEのスペック・仕様
まず最初に、Wooting 60HEのスペックと仕様の概要を下表に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Wooting 60HE+ |
| レイアウト | 60%(ANSI) |
| スイッチ | Lekker Switch(磁気式 Hall Effect スイッチ) |
| アクチュエーション調整 | 0.1mm ~ 4.0mm(0.1mm刻み) |
| ラピッドトリガー | 対応 |
| ポーリングレート | 1000Hz |
| スキャンレート | 最大8000Hz |
| キー配列 | 英語配列(US) |
| キーキャップ | ダブルショットPBT |
| ホットスワップ | 非対応(専用磁気スイッチ) |
| 同時押し | Nキーロールオーバー |
| 接続方式 | 有線(USB Type-C) |
| ソフトウェア | Wootility(Webベース) |
| 本体サイズ | 約302 × 116 × 38mm |
| 重量 | 約605g |
| 対応OS | Windows / macOS / Linux |
0.1mm刻みで調整できるアクチュエーションとラピッドトリガーの組み合わせにより、移動・ストッピング・ピークといったFPSの基本動作を、指の感覚に限りなく近い形で反映できる点が最大の強みです。
特にVALORANTやCS2のように、「止まって撃つ」「一瞬の入力差が勝敗を分ける」タイトルでは、スペックそのものが実戦でのアドバンテージに直結するキーボードでしょう。
旧Wooting 60HEとの主な違い
まず結論から言うと、入力性能そのもの(スイッチ性能・ラピッドトリガー挙動)は同等で、
主な違いは「筐体構造」と「拡張性」にあります。
① ケース構造(モジュール化)
- 旧60HE:完成品キーボードとして販売され、ケース交換の自由度は低め。
- 60HE+:モジュラー構造を採用しており、ケースやプレートの交換が前提設計になっています。
これにより、60HE+は将来的なカスタマイズやケース交換がしやすくなっています。
② 内部構造の改良
60HE+は内部の固定方法や吸音構造が見直され、打鍵時の安定感や共振の少なさが向上しています。入力遅延や検知精度に差はありませんが、打鍵の質感と剛性感は60HE+のほうが完成度が高いです。
実際に使用して感じたメリット・デメリット

それでは実際にVALORANTで長時間使用した感想を述べます。(現在の私のメインキーボードのため、半年近く使用した感想になります)
実際に感じたメリット
入力の立ち上がりと戻りがとにかく速い

ラピッドトリガーによって、キーを押した瞬間だけでなく、戻す動作までが即座に反映されます。ストッピングや細かいキャラコンが、「意識した瞬間に反応している」感覚でした。
止め撃ち(ストッピング)が安定しやすい

VALORANTやCS2では、わずかな移動入力が残るだけで弾が散ります。
60HE+はラピッドトリガーの効果により、キーを戻した瞬間に移動判定が切れるため、止め撃ちの成功率が体感でも明らかに上がりました。
例えるなら、バスケットシューズを履いたかのような感覚でストッピングがかかります。「これまではサンダルを履いていたの?」と思うくらいの違いがありました。
アクチュエーション調整の自由度が高い

アクチュエーションポイント(キーが反応するまでのストローク)をキーごとに0.1mm刻みで設定できるため、移動キーは浅め、スキルキーは深めなど、FPSに最適化した細かい調整が可能です。
Webベースソフトが便利

WootilityはWebベースの設定ソフトのため、PCインストール不要です。(なおインストール版も用意されています)
設定は本体に保存されるため、環境を変えても同じ設定を再現しやすく、出張中など別のPCでゲームをする際などにかなり重宝しています。
実際に感じたデメリット
慣れるまでは誤入力が起きやすい
慣れるまではキーの反応が早すぎて意図しない入力が出たり、ストッピングがかかる場合があります。ですのでデバイス変更後はいきなりランクマッチには行かずに、デバイスに慣れるための練習が必須に感じました。
日本語配列が存在しない
US配列のみのため、日本語配列に慣れている人は戸惑うかと思います。筆者も半角/全角キーがないことで日本語入力をするだけでも一苦労でした。特に普段の作業と兼用する場合は注意が必要です。
価格は決して安くない
性能を考えれば妥当ですが、「試しに使う」価格帯ではありません。FPSを本気でやる人向けの投資型デバイスと言えます。
まとめ

以上。本記事ではWooting 60HEのレビューを行いました。
Wooting 60HE+は、FPSにおける入力ストレスを限界まで削ぎ落としたキーボードです。一方で、性能を引き出すには設定調整と慣れが必須です。
しかし、本気でランクを上げたい、入力で不利を感じたくない、そう考えているFPSプレイヤーにとっては、明確なメリットを感じられる1台だと思います。
また、私個人的な意見ですが、プロと同じデバイスでプレイすれば機材性能を言い訳にできなくなるため甘えが減るという部分で大きなメリットがあると感じました。
「カタチから入る」というのは成長する上で結構大事なことだと個人的には考えています。
本キーボードが少しでも気になった方は、さらなる詳細なスペック、口コミなども是非チェックしてみてください。
本記事があなたのキーボード選びのご参考になりましたら嬉しいです。


コメント